順当な幕開け~「NEW JAPAN CUP」1回戦前半の振り返り~
「NEW JAPAN CUP」が開幕し、2日が過ぎました。
題名にもあるように、個人的には順当な勝ち上がりかな、
という印象を持っていますが、いかがでしょうか?
試合後のコメントなども含めて開幕初日・2日目を振り返り、
今後を展望してみたいと思います。
開幕初日
〇 永田 VS 石井
トーナメントの組み合わせが決まる前から、お互いに意識し合っていた2人。
どちらかと言えば永田選手から仕掛け、石井選手は逃げることもいなすこともせず応戦。バチバチやりあっていました。
開幕前に「絶対にハズレのない1戦」を挙げろと言われたら、間違いなくこの戦いを推していたと思います。
試合は予想通りの展開。50歳永田裕志の元気さが際立っていました。
しかしそこは石井選手。バチバチの展開で負けるわけにはいきません。
フラフラになりながらも、最後はしっかりと仕留めました。
試合後、倒れている永田選手に、石井選手が水をかけていました。
こうゆう何気ないシーンに、レスラー同士相手へのリスペクトを垣間見ることができていいな、と思います。
対戦相手があってのプロレスですから。
〇 本間 VS タイチ
試合は、成長著しいタイチ選手が、本間選手の良いところを引き出した上で完勝。
本間選手はケガから復帰したものの、本調子からは程遠い動きしかできていないのが心配。 リングの中心に戻ってくるにはもう少し時間がかかるかな、という印象です。
タイチ選手は試合の中身も、相手の良さの引き出し方も、
数ランク上にレベルが上がった感じを受けます。
でも一番惹かれたのは試合後のコメント。
全日本プロレス時代からの先輩である本間選手を持ち上げつつ、けなしつつ、もっとできるだろ、とはっぱをかける。
それでいてヒールとしての立場をしっかり確立しているコメントでした。
レスラーとして、ファンを引き付ける何かを身に着けた感がありますね。
愛を叫ぶ男。もしかしたら、もしかするかも。
<2回戦決定カード 3.13 石井 VS タイチ>
〇 中西 VS YOSHI-HASHI
いつか開花するのではないか、いつか爆発するのではないか。
そんな期待を背負っているYOSHI-HASHI選手だからこそ、
中西選手には申し訳ないのだけれど、もう少し余裕のある勝ち方をしてほしい。
そんな風に思ってしまう1戦でした。
YOSHI-HASHI選手は、復帰後ずっと肩にテーピングをしているのも気になるところ。
必殺技「カルマ」の炸裂を待ってます。
〇 ジュース・ロビンソン VS チェーズ・オーエンズ
ジュース選手は現在のIWGP USヘビー級チャンピオン。
だから本当は1回戦で負けちゃいけないんです。
ジュース選手も期待されているレスラーの1人。
もう少し安定して勝てるようになるといいな、と思います。
一方のオーエンズ選手は、ずっと良い選手と言われてきていましたが、
現役チャンピオンから勝利、という結果を見事出しました。
これで自信をつけていけば、新日本プロレス外国人選手の中心になれるポテンシャルは、十分にあると思います。
<2回戦決定カード 3.13 YOSHI-HASHI VS チェーズ・オーエンズ>
2日目
エルガン選手、強かった!!
怒濤の畳みかけ、粘り、ベストバウト級でした。
しかしそれを乗り越えたオカダ選手、さすがです。
ギリギリのところで決定打となる技を凌ぐ。
もう無理では、というところから反撃を開始してレインメーカー一閃。
良かった時のオカダ選手の試合展開だった気がします。
しかも、エルガン選手の得意技であるコーナーポストへのパワーボムをやってのけました。力強さも増した気がします。
チャンピオンベルトを巻いていない期間が長くなってきています。
優勝予想の事前アンケートでは、オカダ選手がトップでした。
期するものもあるのでしょう。
やはり本命でしょうか。
〇 マイキー・ニコルス VS ヒクレオ
ニコルス選手の貫録勝ち、といった試合でした。
数年前まではNOAHでTMDKというタッグチームを結成し、数多く防衛を重ねていたニコルス選手。
新日本プロレスのシリーズに本格的に参戦するのは今回が初だと思いますが、自分よりも大きな選手を相手に、さすがの試合運びを見せてくれました。
2回戦も期待できます。
敗れたヒクレオ選手ですが、ケガでの欠場明けという部分を差し引いても、
2メートルを超える身長以外、まだ光るものが見えてきません。
今の新日本プロレスでは、でかいだけの外国人は生き残っていけないのが正直なところ。
今回は兄弟であるタマ・トンガ選手、トンガ・ロア選手が出場していない中での抜擢だったのですが・・・
今後の奮起を期待します。
<2回戦決定カード 3.14 オカダ・カズチカ VS マイキー・ニコルス>
〇 ウィル・オスプレイ VS バッド・ラック・ファレ
きました、ウィル・オスプレイ!!
丸め込みでの勝利でしたが、勝ち方はどうでもいいでしょう。
今は対ヘビー級での結果が重要だと思われます。
新日本プロレスで最も重いであろうファレ選手からの勝利。
最高の結果と言えます。
しかし、次もデカい奴が待ち構えてる!?
ファレ選手は敗れはしましたが、今回の戦いのテーマを理解した戦いぶりでした。
とにかく「デカさ・重さ」を利用して圧倒する。
さらには腰を中心に攻めるなど、プロレスの幅が広がってきています。
ファレ選手であれば、またチャンスは巡ってくるでしょう。
ヘナーレ選手は、個人的に評価が難しい・・・
力強いのはわかるけど、他にも力が強いレスラーいるし
身体が屈強なのはわかるけど、なんとなくダメージに弱いし
試合は実力差がモロに出てしまいました。
アーチャー選手の貫録勝ち。
アーチャー選手はK・E・Sというタッグチームでいつも活躍しているので、タッグ屋と思われがちですが、今回の1戦では大きな体ながらスピード感がスゴイ!
開幕前のインタビューでは「IWGPヘビー級のベルトを狙っている」とも話していました。シングルで結果を出しても全然おかしくない選手です。
<2回戦決定カード 3.14 ウィル・オスプレイ VS ランス・アーチャー>
最新情報
開幕初日の大会で「BULLET CLUBの新メンバー?からの参戦予告VTR」が流されたようです。
映像にはサングラスをかけたレスラーの姿が映し出されていました。
ネット上の情報を総合すると、そのレスラーは「エル・ファンタズモ選手」
海外では有名な選手のようで、先日引退表明したライガー選手が
「新日本プロレスに上がってほしい」と評していたレスラーのようです。
ファンタズモ選手も自身のツイッターで、
新日本プロレスジュニアのリーグ戦である
「BEST OF THE SUPER Jr」への参戦をほのめかしているそうです。
「BOSJ」は5月13日から開催予定。
4月ころから参戦し始めて「BOSJ」に向かう流れでしょうか。
先の先の大会へ向けたプロモーションを展開できるのは、
現在の新日本プロレスの強みですよね。
やっぱり興味湧いちゃいますから。