リングの主役を巡る戦い。発展途上だからこそ魅力あるW-1(レッスルワン)
3.21 大田区総合体育館。
W-1の今後を占うであろう重要な戦いが控えています。
W-1の顔は、超ビッグネームである武藤敬司選手。
しかし次世代の主役がまだ不在。
私はそう思っています。
新日本プロレスでいう、棚橋選手、オカダ選手、内藤選手。
NOAHでいう、丸藤選手、杉浦選手、清宮選手。
誰もが認める「団体の顔」となるであろう選手が
まだ定まっていない気がしています。
しかし裏を返せば、誰にでもチャンスがある!ということ。
リングの主役になるのは誰か!?
発展途上の覇権争いに注目です。
現 W-1チャンピオン 「T-Hawk」
CIMA選手・リンダマン選手らと共に、昨年ドラゴンゲートから離脱。
中国上海を拠点とする「OWE」というプロレス団体に参戦し、
「#STRONGHEARTS(ストロングハーツ)」というユニットを結成。
逆輸入のような形で、W-1に外敵として参戦しました。
ストロングハーツが参戦して間もなく、
「芦野祥太郎選手」がW-1チャンピオンとなります。
当初、芦野選手が所属するユニット「アンファンテリブル」は
ストロングハーツを静観していましたが、
開戦するや否や激しい展開に突入し、T-Hawk選手は芦野選手に突っかかっていきます。
その実力を認めさせる形で実現したタイトルマッチ。
T-Hawk選手は1発でベルトをもぎ取りました。
私の記憶が正しければ、ドラゴンゲート時代を通じて、団体頂点のベルトは初戴冠。
外敵チャンピオンとして、これからは常に狙われる立場になります。
分厚い壁として挑戦者を跳ね返し続ければ、自身のレスラーとしての価値も上がり、
常にW-1に戦いのテーマを提供することができます。
チャンピオンベルトは取ることより防衛することが難しい、と言われています。
3.21 初防衛戦の相手は「黒潮”イケメン”二郎選手」。
ここ2回の前哨戦では、タッグマッチながら直接フォールを許してしまいました。
ベルトの戴冠がまぐれではなかったことを証明するためにも、
強いチャンピオンとしての試合が期待されています。
チャラくて強いレスラー「黒潮”イケメン”二郎」は必要とされるか
福山雅治の「HELLO」に合わせて、時間をかけて入場するパフォーマンス。
長髪をなびかせ、手鏡で自分の顔を何度もチェックする。
派手なジャケットを身にまとったまま試合を行う。
そんな出で立ちなのに、人気はNo.1
それでいてW-1の中では、トップクラスの実力。
武藤選手も、「次にくるのはイケメンだろう」と期待を寄せています。
しかし、何度も挑戦しながら、チャンピオンベルトには未だ手が届いていません。
何となく突き抜けられず、くすぶっている印象です。
ストロングハーツが参戦してからは、話題も持っていかれてしまいました。
迎えたストロングハーツとの初対戦で、試合中にケガをしてしまいます。
対戦相手だったCIMA選手には
「観客もレスラーも気付かないところで試合中にケガをするような奴と、このCIMAを同列で見てくれるな」
と辛らつな言葉を浴びせられてしまいました。
ケガでの欠場からの復帰後、再度CIMA選手と対戦しましたがフォール負け。
前チャンピオン芦野選手からも「殺気が足りない」と酷評されます。
普通だったらどん底まで落ちそうなところですが、
なぜかイケメン選手に悲壮感は漂わないんですよね。
ちゃっかり
「イケメンスラッシュ(膝立ち状態の相手の顔面に後ろ回し蹴り)」
という新必殺技を開発し、連勝街道に入ります。
そしてタッグマッチながらT-Hawk選手から丸め込みでフォール勝ちし、
3.21のタイトルマッチにこぎつけます。
更に、直前の前哨戦となる3.10のタッグマッチでは、
T-Hawk選手にイケメンスラッシュを炸裂させ、完璧な3カウントを奪いました。
この人がチャンピオンになれば盛り上がるだろうな、と思わせてくれる選手。
それが「黒潮”イケメン”二郎」
外敵からベルトを団体に取り戻したとなれば、
人気だけでなく信頼もついてくるでしょう。
イケメン選手の正念場です。
溢れる団体愛。「芦野祥太郎」の挑戦
この人のレスラーとしての考え方は好きです。
「アンファンテリブル」はヒールユニットながら、
そのユニットのボスである芦野選手から、
誰にも負けないW-1への愛が感じられる矛盾。
その矛盾から、レスラーとしての魅力があふれ出します。
ちょうど芦野選手を特集した映像が、W-1オフィシャルサイトからアップされました。
T-Hawk選手に敗れ、チャンピオンから陥落した試合。
ロープに振られ跳ね返ったところで、
運悪くカウンターの「ケルベロス(膝蹴り)」が顎あたりに炸裂。
この一撃で意識がとんでいるように見えました。
最後にもう一度喰らったケルベロスでは、
受け身が取れず後頭部をマットに強打し、3カウントを取られました。
正直、芦野選手が負けるとは予想してませんでした。
実力的にも実績的にも、T-hawk選手に劣っていないと、そう考えていました。
しかし結果は敗北。
「今日は絶対に負けちゃいけない試合だった」と小さな声でコメントを残します。
芦野選手が選んだのは、リマッチではなく一見遠回りと思える対外試合。
3.21大田区総合体育館の大会でマッチメークされたのは、
大日本プロレスのチャンピオン「関本大介選手」でした。
おそらく芦野選手も、T-Hawk選手に勝てると思っていたのではないか、と。
しかし、運が悪い形での敗北だったとはいえ、
色々なマットを渡り歩いているストロングハーツの経験値のようなものが、
自分に足りない部分である、と感じた。
先ほどの芦野選手特集の映像からは、そんな思いを読み取りました。
対戦相手である関本選手は、この試合にかなりのリスクがあります。
チャンピオンである自分が、他団体のチャンピオンでない選手に敗れたとなれば、
団体間の序列として下に見られかねません。
おそらく本気で勝ちに来ます。
そんな関本選手を、芦野選手が退けることができれば、
おそらくメインイベントの勝者に挑戦状を叩き付けに行くでしょう。
長くなったので・・・
他にも魅力的な選手、ストーリーが感じられる試合が、いくつも予定されていますが、
かなり長くなってしまったのでこの辺で。
私の一押し「トンドコロ準選手」もストロングハーツとの試合に臨むので、
是非応援してあげてください!!