プロレスのミドコロ

プロレス大好きな管理者が、プロレスのミドコロを丁寧に解説

飯伏は敗退するも、SANADAは覚醒間近か!?~「NEW JAPAN CUP」2回戦後半振り返り~

最大の衝撃!?になるのでしょうか。
飯伏選手が敗退しました。

「ストーリーが最初から決まっている」
そんな予想は極力避けようと思っているのですが、
今回は
「飯伏は決勝までいくんだろうな」
と思える雰囲気がプンプン漂っていたので、
ちょっとびっくりしました。

こうゆうサプライズがあるのもプロレス。
2回戦後半を振り返っていきます。

 3.16 後楽園ホール

〇 棚橋 vs 田口

 
戦前、棚橋選手は

「次は監督かぁ~」
「田口は昔から何考えてるのか読めない」

と、苦手意識を隠しませんでした。
しかしこれは、試合に盛り上がりを持たせるための仕掛けだったかな、と。

田口選手はキャラだけでなく選手としても1流ですが、
とびぬけた才能ではなく、オールラウンドで勝負する選手。
しかし、オールラウンドといえば棚橋選手。
しかもヘビーとジュニア。
苦手アピールで、棚橋有利の見方をする観客の心を少し揺らしてあげる、
そんな意味合いがあったように思います。

田口選手は、棚橋選手の痛めている足を狙い「オーマイ&ガーアンクル」。
ギブアップ勝ちを狙います。
しかし棚橋選手は、田口選手の技を受け止めたうえで、
ドラゴンスープレックス」でフィニッシュとなりました。

直接の対戦はあまりないと思うのですが、両者ともずっと本体。
きっと道場では数え切れない程、肌を合わせているはず。
お互いの手の内を知っている戦いは、見応えがありました。


「シックスナインチャンピオン」の夢がついえた田口選手ですが、
珍しくまじめなコメントを出すほど、充実した戦いだったようです。

フィンレー欠場は残念でしたけども、こうやって天山さん、棚橋さんとシングルをやるチャンスをもらえて、すごくよかった。本来なら休みだったところが、こうやってシリーズを回れるんで。レスラー冥利に尽きます。レスラーはやっぱり試合しないといけないっすね。『NEW JAPAN CUP』代打出場でしたけど、ますますプロレスが好きになりました。もっともっと試合したいです


一方の棚橋選手。
『NEW JAPAN CUP』が始まる前から、膝への負担を考慮して、
必殺技であった「ハイフライフロー」の封印を宣言し、
新たなフィニッシュホールドを出すかもしれない、と話していました。

1回戦、2回戦とヘビー級トップレスラー相手ではなかったものの、
宣言通り別の技で勝ち上がっています。
果たして今後、新技の公開はあるのか。
次戦以降は、これまでとはレベルの違う相手が待ち構えています。

 

〇 飯伏 vs ザック

 
いつもの飯伏選手の試合でした。
狂気に満ちた表情も出ました。
でも敗れた。

フィニッシュホールドは
オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス
ザック選手が優勝した昨年の『NEW JAPAN CUP』で、
内藤選手、棚橋選手をタップアウトさせた複合サブミッション。

飯伏選手は

あそこから粘って自分の身体が耐えれるとは思わなかったですね。ホントに数少ないギブアップ負けですけど、気持ちでどうなるとかじゃなかった気がします。

とコメント。
でも、コメントブースでの様子を見る限り、
目は死んでなかったと思います。


飯伏選手に足りないものは何なのか。

3.10旗揚げ記念日で行われたIWGPジュニアヘビー級選手権。
「石森vsライガー」で解説していた飯伏選手は、
過去にライガー選手から「グラウンドが弱い」と指摘されたことを話していました。

身体能力は超一流。
バチバチのファイトも展開できるし、そうゆう相手との戦績は良い気がします。
今後は、どんな相手にも対応できる術を探すことになるのでしょうか。
それとも自分の良さを伸ばし、相手の良さを消す方法をとるのでしょうか。

いずれにせよ、
レベルアップした「飯伏幸太」を期待したいです。

 

<準々決勝決定カード 棚橋 vs ザック>

自分のフィールドに引きずり込むのがうまいザック選手。
棚橋選手も足が悪い分、関節技主体の相手とは不利な戦いとなります。
昨年の優勝決定戦と同じ結末になるのでしょうか。
それとも棚橋選手の新技が炸裂するのでしょうか。

3.17 後楽園ホール

〇 カバナ vs 矢野


この2人、以前に「ROH」という海外の団体で、
シングルマッチを経験してるんですね。

なるほど、前哨戦から息ピッタリのコミカルな掛け合いが展開される訳です。
こうゆう試合を組み込んでも真剣勝負の大会を成立させられるのは、
とてもすごいことだと思います。
そして、日本でも海外でも通じる矢野選手の世界観もすごい。


試合は「観客を楽しませる」という意味ではベストバウト!
どちらが相手を出し抜けるか、の勝負は、
「スーパー・マン」でカバナ選手の勝利となりました。


〇 鈴木 vs SANADA


鈴木選手は、大会前から1回戦終了までは、
対戦相手だった小島選手のことを話題にすることは少なく、
むしろ勝ち上がった後のジェイ・ホワイト選手の名前を口にしていました。

しかし、SANADA戦が決まってからは、
ジェイ選手の話は減り、SANADA選手の名前を口にするように。
決して長いコメントではなかったのですが、
実力を認め、意識していることの裏返しのように感じていました。


鈴木選手はラフ殺法が目立ってしまいますが、
レスリングや関節技のテクニックも超一流。

その鈴木選手と対等以上に渡り合うから、SANADA選手のプロレスが輝く!
紙一重の攻防を粘り強く凌ぎ、
遂に鈴木選手から勝利します。

確かな技術も、ルックスも、スター性もありながら、
なかなかシングルプレイヤーとしての結果が出せなかったSANADA選手。
一発勝負の大会での鈴木選手超えは、一つの大きな結果でしょう。

「Skull End」からの「ラウンディング・ボディプレス」という
必勝パターンもできてきました。
このまま一気に突き抜けられるのかどうか。
期待が高まってきています。


<準々決勝決定カード カバナ vs SANADA>

カバナ選手の本当の実力は読みにくいのですが、
技術面と勢いから予想すると、SANADA選手が有利でしょうか。
でも「スーパー・マン」だけは要注意ですね。