清宮ゾンビの快進撃
NOAHの清宮海斗選手。
甘いマスクでかっこいい若者ですが、若干22歳ながら現在のGHCヘビー級チャンピオンです。
昨年12月に行われたタイトルマッチで、それまで無類の強さを誇り若手の挑戦をことごとく退けてきた杉浦選手を倒し、チャンピオンになりました。
その後、2回防衛を果たしています。
なぜ、ゾンビか?
やられてもやられても、最後には立ち上がり逆転勝利をする、というパターンができつつあるのでは、と思い勝手に名付けました^^
対戦相手の選手からは
「強さも怖さも感じない」
「お前になら勝てる気がする」など、散々な言われっぷり。
でも勝っちゃうんです。
試合を見ていると、
序盤は相手選手の技に押し込まれる場面が目立つので、なかなかペースをつかめないな、と思ってしまいますが、「これを喰らうとヤバイ」という技だけはうまく回避していきます。
そして得意技のドロップキックが決まったあたりから、無尽蔵のスタミナを発揮してだんだんとペースを握っていきます。
最近のフィニッシュは、故三沢選手の必殺技「エメラルドフロウジョン」に似た技で頭からマットに突き刺した後、自身の必殺技である「ドラゴンスープレックス」で3カウントをもぎ取ります。
確かに、これまでNOAHで強い選手と言われてきた
三沢選手・小橋選手のような「強さ」「有無を言わせぬ説得力」
丸藤選手のような「華麗さ」「天才的ムーブ」
KENTA選手のような「バチバチ感」
そのような特徴は感じられないのです。
なんとなく勝っちゃってる。そんな印象を受ける方もいるでしょう。
でも私は、やられてもやられても立ち上がる「ゾンビ感」が、清宮選手の強さなのではないかと感じています。
フラフラして「負けちゃうんじゃないか」という思いをファンに抱かせてからの逆転勝利。これが醍醐味ではないかと。
プロレスは、相手の技をすべて受け切ってから、自らの技で相手をマットに沈める競技。体現してる気がしてきませんか?
3月10日(日)NOAHの大会のメインイベント。
ベルトをかけたチャンピオンシップに清宮ゾンビは登場します。
相手は「天才」丸藤選手。
「世代闘争」「どちらがNOAHの顔か」など、様々な角度からこの1戦が語られていますが、ぜひ清宮選手のゾンビっぷりに注目してください。
丸藤選手も、これまでの挑戦者と同様に、
「勢いだけで勝っている」
「お客さんの声援にのせられているだけ」
と格下扱いするコメントで清宮ゾンビをあおっています。
また前哨戦では関節技を多用しながら、清宮ゾンビを追い込んでいます。
痛む足を引きずりながら、痛む手を酷使しながら、
どのような逆転勝利をつかんでくれるか、楽しみで仕方ありません。
清宮ゾンビの快進撃は、まだまだ続くはずです。