プロレスのミドコロ

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コメントから読み解く、内藤哲也の想い

いよいよ今日、内藤哲也選手が「NEW JAPAN CUP」初戦を迎えます。

相手は飯伏幸太選手。

これまで幾度も名勝負を繰り広げてきた相手です。

「NEW JAPAN CUP」が開幕してから2日間、2人は前哨戦となるタッグマッチで肌を合わせてきました。

その試合後のコメントから、内藤選手の想いを探ってみたいと思います。

 IWGPヘビー・IWGPインターコンチネンタル同時戴冠の夢

現在、内藤選手はIWGPインターコンチネンタルチャンピオンです。

昨年までの「NEW JAPAN CUP」は

IWGPヘビー級チャンピオン
IWGPインターコンチネンタルチャンピオン
・NEVER無差別級チャンピオン

の3名は出場できない大会でした。

なぜなら、優勝者に「どのチャンピオンに挑戦するか選べる」権利が与えられていたからです。

この方式に以前から異を唱えていたのが内藤選手。

「「NEW JAPAN CUP」は「春の最強戦士決定トーナメント」と銘打っておきながら、チャンピオンが出場しないでどうやって最強戦士を決めるんだ」と。


内藤選手は今年1.4東京ドーム大会でクリス・ジェリコ選手を破り、IWGPインターコンチネンタルチャンピオンに返り咲き、

2.3北海きたえーるの大会でタイチ選手を破り初防衛に成功しました。

その後、インターコンチネンタルのベルトを巻きながら、ヘビー級のベルトも手に入れる、という野望を掲げるようになります。


一つには、ファンに想像を膨らますことのできる時間を与えることを信条としている内藤選手らしい、わかりやすい偉業を宣言しておきたかった。

そして一つには、今年は「NEW JAPAN CUP」に出場させろ、という会社に対するプレッシャーを与えること。


4月にマディソン・スクウェア・ガーデンで大会が開催されることもあり、目玉カードを用意する必要があった新日本プロレスは、今年の「NEW JAPAN CUP」をIWGPヘビー級タイトルマッチへの一本道としました。

そして内藤選手も「NEW JAPAN CUP」にエントリーされました。
要望が全て通った形です。

 

飯伏幸太との戦い

これまでの内藤選手であれば、要望が通ったとしても重箱の隅をつつくように、チクチクと大会の在り方に文句をつけていたような気がします。

それが今回はあまり見られない。

そして「NEW JAPAN CUP」が始まるまでは、事あるごとに

インターコンチネンタルとヘビーの同時戴冠、誰もやったことがない偉業を成し遂げますよ。

と話していたのに、そこに触れることも少なくなりました。

そして迎えた前哨戦。

それぞれの試合後のコメントを振り返ります。


開幕初日

さすがやはり飯伏は常にお客様の期待感を集めるよね。なんかやってくれるんじゃないか? 何かを変えてくれるんじゃないかってね。ワクワク感っていうの? 常に常に身にまとっている選手だと俺は思いますよ。
~中略~
ただ、2カ月ぶりの闘いだったのかな? ちょっとやはりブランク……観ている皆様は感じないのかもしれないけど、肌を合わせた俺はちょっと感じてしまったかな? 2カ月のブランクって大きいんじゃないですか? でもさあ、彼は天才でしょ? みんな天才天才って言うじゃない。素晴らしいものを持っている選手だから、明日の名古屋、そして明後日の尼崎には100パーセント、いや欠場前以上の飯伏に戻してくれることでしょう。俺はそれを楽しみにしているよ。

 2日目

ま、本人はなんて言ったか知らないけど、昨日の飯伏幸太と今日の飯伏幸太、ずいぶん違ったね。ずいぶん(調子が)戻って来たんじゃない? この感じだと、明日の飯伏幸太は、今日以上、もしかしたら、欠場前以上の飯伏で来てくれるかもしれないね。いやあ、素直に彼は素晴らしい選手ですよ。この短期間でね、これだけ戻せるわけだから。素晴らしい選手ですよ。まあ、お客様の期待感もあるしね。まあでもさ、復帰明け早々、おいしい思いをできるほど、このリングは甘かねぇから。そこを、俺が明日、飯伏に、教えてやるぜ。


なんかもう、純粋に飯伏選手との試合を楽しみにしている感じがビンビン伝わってきませんか。

ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとなってからの内藤選手は、結果も内容も重視していない訳じゃないでしょうが、
何より「試合を楽しむ」ことを大事にしている気がします。


そして最高に楽しめる相手。

それが「飯伏幸太」。


飯伏選手と1回戦で対戦することが決まってから、内藤選手はワクワクが止まらないのですよ、きっと。

飯伏選手と対戦できるから、

・会社や大会のシステムに対する批判も
・インターコンチネンタルとヘビーの同時戴冠も

どうでもよくなっちゃってる気がします。

以前の記事では、飯伏選手の「決断」に触れました。

pro-wrestler.hatenablog.com


正直、飯伏選手に追い風が吹いているようにも感じていました。

しかしここにきて、内藤選手の楽しみ方がハンパない!!

試合中の表情も、楽しくて仕方ない、という感じです。

ちょっと、試合の行方が読めなくなりました。

ただ、思いっきりスウィングする試合になることだけは間違いないと思います。